@ 子どものネット依存が急速に広がっています。厚生労働省研究班の調査では、依存が疑われる中高生は5年間で約40万人増え、93万人に上ると推計されるとのこと。調査に加わった樋口院長(国立病院久里浜医療センター)は「未来を担う子どもたちに、一刻も早く適切な対策がなされなければならない。」と危機感をあらわにしています。
A 同センターは2011年に、国内で初めて「ネット依存外来」を開設。現在は、一年間で約1,500人が受診し、約7割が未成年といのこと。患者の低年齢化も進んでおり、昨年は10歳未満の子どもも初診で訪れています。本人が来院を拒んで家族だけで訪れる人らもおり、実態が見えづらい部分もあるとのことです。
B 樋口院長によると、受診者のほとんどが「ゲーム障害(依存症)」で、オンラインゲームにのめり込んでいます。患者によっては脳が縮んで、「分かっていても止められない」状態になっています。こうなると、「朝、起きられない」「遅刻・欠席を繰り返す」「ひきこもる」「物を壊す」「家族に暴力をふるう」などの症状も現れます。樋口院長は「深夜は未成年がゲームにアクセスできないようにするなど、抜本的な解決策を模索しなければならない」と語っています。