

中高一貫教育導入期
島根県では4地域で模索が始まりました。
松江私立女子高校をめぐっては
本格実施に至りませんでした。
本格実施後
邑智高校は廃校になりました。
現在行われているのは
飯南高校の他に
吉賀高校です。
吉賀高校は中高一貫教育導入当初は
学年2学級でした。
が
入学者減のため
現在は学年1学級となっています。
飯南高校は
スタート時点から現在に至るまで
学年2学級となっています。







きれいにピラミッド型となっています。
小学校のうち
志々小学校が
完全複式学級となっています。
地元中学校から飯南高校への進学は
中高一貫教育の導入前は
おおむね60%でした。
近年
おおむね80%となっています。
頓原中からが70%
赤来中からは90%
導入前は成績上位の生徒の大半は
町外(市部)の高校へ進学していました。
飯南高校からの進学実績として
国立大学がなかったことが大きな理由です。
しかし
導入を前後して
毎年平均2桁
国立大学への合格者があり
こぞって飯南高校へ
進学する気運が高まっています。







平成24年5月時点での学校数は……
| タイプ |
学校数(高校) |
% |
| 中等教育学校 |
28校 |
10% |
| 併設型;中高一貫教育 |
69校 |
25% |
| 連携型;中高一貫教育 |
175校 |
65% |
| 計 |
272校 |
|
おおむね
都会の学校は[中等教育学校]か[併設型]
山間地域の学校は[連携型]となっています。
[連携型]の場合の多くは
少子化のあおりを受け
地元中学校からの入学生確保
といった傾向が見受けられます。







中高一貫教育においては
この教職員同士の交流が
大きな目玉となっています。







高校と中学校との合同会議は
年2回(4月と2月)
行われています。
特に専門部会議は
大きな意味を持っています。
専門部というのは
教科別会議のことです。
同じ教科同士が
授業交流について話し合います。







飯南高校には
教員定数以外に
中高一貫教育関係で
2名の加配があります。
飯南町からの支援もあり
学年2学級の高校にあって
特に数学と英語については
それぞれ5名の配置があります。
これを生かして
飯南高校から両中学校へ
毎週2日
それぞれ2年生と3年生の授業に入ります。
基本的には
補助的役割(T2)を果たしますが
中学校と高校のつながりについて
T1として授業を進めることもあります。
中学校ではどんな教科書を使い
どんな授業をしてきているのか
年間通して
実際に授業に入るスタイルで観察できます。
しかも
個別指導に当たる中から
中学生一人一人の学力状況
性格なども把握することが出来ます。







英語と数学に関しては
中学校からも高校へ出向いています。
送り出した生徒が
どんな状況なのか
毎週のように観察できます。
時には個別に対応も出来ます。







これが
成果のまとめです。







次は視点を変えて
生徒同士の交流です。







飯南高校の学園祭
3日間のうち
初日の午前中は
中学3年生が参加します。
写真は
3校合同のコンテストの場面です。
年によっては
中学生が最優秀賞を取ることがあります。







中公合同の吹奏楽演奏。
それを見守るのは
両中学校3年生
飯南高校と隣接する来島小学校全校児童
近隣の来島保育所の皆さんです。
まさに
保小中高一貫教育これにあり!







同じ場面です。
演奏に合わせて踊っているのは
「まるまりもりもり」
高校生と保育所の幼児が一緒に踊っています。
正直な感想は
幼児の方が上手です。







両中学校全校生徒と
飯南高校2年生とが
グループに分かれて
町内国道沿いの空き缶拾いをします。







なかなか3校生徒同士の交流
という場面は見られませんが
同じ目的のため
同じ活動をすることに意義があります。
また
高校生が立派にグループをまとめてくれます。







まさに
絵になる場面です。
実際に生徒同士の交流は
校舎間の距離が障害となっています。
各学校ともびっしりと行事が詰まり
ぎりぎりの日々を過ごしています。
現実には
この清掃活動をする日にちを設定するのも
たいへんです。







夏休み中に行われている
中学校のサマースクール(自学自習)に
高校生が駆けつけてくれます。
一人の教員では対応しかねる
個別学習も
高校生のおかげで大助かりです。







学習への意気込みでは
一回りも二回りも大先輩の高校生です。
語りかける言葉が
中学生には響きます。







島根県では毎年トップクラス
全国大会でも優勝経験がある報道部です。
中学校へ出かけての「話し方講座」は
実践的で説得力があります。







これは
インタビューの仕方について
実技指導を受けている場面です。







文科省が示している趣旨3点です。
ただ
「入試のハードルを無くす」ということで
高校入試にペーパーテストがないことが
中学生にとって
学習へのモチベーション(やる気)に
大なり小なり影響を与えています。
私が赤来中に勤務していた6年間
ずっとこの課題と格闘してきたと言っても
過言ではありません。
保護者の6割以上は
高校入試を復活してほしいという
強い要望を持っておられます。
これへの対策としては
キャリア教育の充実
家庭学習の充実(自学ノート)
そして
特別選抜試験「内定合格」後の
1ヶ月半(1月下旬〜3月上旬)
5教科について
高校から課題が出されます。
毎週、高校の先生が進捗状況をチェックします。
さらには
総合的な学力(調べ学習からプレゼンへ)を重視し
特別選抜試験では面接に
卒業研究の発表(プレゼン)を課しています。







毎年2回
県教委から9名を招き
一貫教育の成果と課題を確認し合ったり
話し合っています。







中高一貫教育の導入などにより
地元中学校からの入学の流れが
顕著に成果を上げています。
しかし
頼みの地元中学校の卒業生が
少子化のあおりを受けています。
問題は学年2学級維持が出来るかどうかです。
1学級になれば
教員定数が半減します。
現在高校で行われている
学年を3グループに分けての
習熟度別少人数授業が出来ないばかりか
手厚い個別指導も苦しくなります。
実績を上げている
進学実績も不安になります。







そういう現状鑑みて
町教委が主導して
こういう会議を立ち上げました。
年5回の会議を
2年間にわたり開催。
精力的に打開策を模索しました。







そして実行に移されたのが
これらの施策です。
飯南町からの大きな財政的出費があります。
が
飯南高校は地域の宝です。







長期的には
これらのことが実現しています。
これらの実践が成果を上げ
10年前までは
町外からの入学生が1名〜2名でしたが
ここ3年間は
18名 ⇒28名 ⇒34名と増えました。
町内中学校からの入学生も
約80%から90%を伺うまでに増えました。







町教委が主導して実現したのが
公営塾です。
中学生と高校生を対象に
希望者を集めて行っています。







高校生は受講料が 5,000円
中学生は無料となっています。







中学生は基本的に
自学自習形態を取っています。







高校生も同じです。
特に大学受験期には
毎日開講するという配慮を行いました。
学年60名の学年でしたが
国立大学11名
私立大学も早稲田・立命館など健闘しました。







島根県教委も
離島・中山間部の高校の少子化を憂えて
活性化事業を立ち上げました。
3年間の措置ではありますが
該当高校は助成を生かして
他の高校との差別化を図るべく
知恵を絞って取り組んでいます。







飯南高校では
スキー部が雪のない時期
自転車競技で脚力を付けようと
自転車を購入したり
コースを開拓したりしています。
昨年からは
飯南ヒルクライムに
全国初の高校生大会が加えられました。
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