問題解決力を高める
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2022.5.4


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『わかりやすく説明する力と問題解決力が一冊でビシッと身につく本』
という長い長い題名の本を読みました。
なるほどなぁ〜と
納得させられました。
今回は
本文から部分要約しながら
コメントを述べることにしました。





問題解決の心得
〜要約した内容〜


 問題にぶつかったら、投げやりになったり逃げ出したりしてはいけません。不平・不満を述べたり、批判をしたり、人のせいにしてもいけません。がむしゃらになるのもよくありません。経験や勘に頼るのも勧められません。

 問題の本質をしっかり分析することが、まずは一番に大事です。原因を追求し、分析し、整理統合します。

 例えば、ラーメンが売れないケースを取り上げてみます。その原因は、宣伝の仕方が悪いのか? 立地が悪いのか? はたまた、スープ・麺・具材の問題か? 主観を交えず、さまざまな視点・観点から分析、追求する必要があります。

 ここの分析がしっかり出来たら、解決のための「仮説」を立てます。あとは、解決に向かってアクションあるのみです。

 「トヨタ流なぜなぜ5回」という掘り下げ方があります。過去のしがらみ、常識、枠を取り払い、「ゼロベース」で分析します。その際、「なぜ?」という自問自答を最低5つは取り上げます。

 現状からスタートし、可能性のある解決法を検討していきます。このスタイルを取ると、現実に即した解決法にたどり着きやすくなります。その際、トップダウンはダメです。肝心なのは「ボトムアップ」です。

 解決にあたっては、「発散思考」(例;ブレーンストーミング)と「収束思考」(⇒結論)との区別をきちんとする必要があります。

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【コメント】

 現役時代は、大小さまざまな問題点(課題)が雨後の竹の子のように発生していました。まさにモグラたたき、解決した途端に次の課題が浮上しています。

 もっとも児童・生徒をめぐってのトラブル(課題)は、ピンチはチャンス。該当児童・生徒や集団の成長を促す、またとないチャンスが大半です。私の場合は、基本的に攻めのスタンスで臨んできたつもりです。

 多くは児童・生徒をめぐっての問題ですが、時代が下るとともに保護者に関する問題(トラブル)が増加。心身ともに神経をすり減らすケースが、少なくありませんでした。その大半が管理職になってから(15年間)です。

 いちばん悩まされたのが、「匿名」を隠れ蓑にした個人攻撃、学校攻撃です。手紙もありました、メールもありました。学校評価「自由記述欄」(無記名)にさえありました。一緒に解決していこうというスタンスが、全くないケースが大半です。あまりにひどくて、管理職で握りつぶしたケースも少なからずあります。

 まさに暗闇から鉄砲。話し合いで解決していくスタンスが取れません。なかには、攻撃そのものが目的のようなケースさえありました。あまりに理不尽なので無視すると、県教委へ匿名で直訴……という事例もありました。

 ここで具体的な例を出してもいいのですが、もう過去のことです。伏せておくことにします。むろん、こういう極端なケースは保護者はごくごく限られた方です。

 本書の内容に戻ります。

 
「問題にぶつかったら、投げやりになったり逃げ出したりしてはいけません。不平・不満を述べたり、批判をしたり、人のせいにしてもいけません。がむしゃらになるのもよくありません。経験や勘に頼るのも勧められません。」

 けだし名言です。私の今年の信条は「宝塚」ではありませんが、「清く、正しく、美しく」です。

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上司の心得
〜要約した内容〜


 ダメな上司は、押しつける、反対ばかりする、プレッシャーを与える、気が変わりやすい。

 好ましい上司は、次の3点です。
1) 人間関係処理能力(頼んだよ!)
2) 専門的能力(ここをこうすればいい。)
3) 理論的・理性的判断
(こうだから、ここをこうする。)

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【コメント】

 とてもよく分かります。こういう上司の下では、やる気も湧きます。成果も上がります。

 現役時代を振り返って、私は上司に恵まれてきたと思います。では、自分が教頭・校長の時はどうだったか?

 これは正直なところ、よく分かりません。ただ、(1)(2)は無意識的に心がけてきていたように思います。(3)のスタンスは情けないかな、あまりなかったかな?。

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段取り力
〜要約した内容〜


 時間がない中で、多くのことを処理していくのが現場です。大事なのは、選択と集中。そして、小さなゴールを設けることです。まさに「段取り力」が、成否を分けます。

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【コメント】

 現役時代は、終わりのないキチンレースのような所もありました。常に複数の仕事(やるべき事柄)を抱えて、締め切りに追われて、日々の業務をこなしていました。一つ片づけると、また一つ増えるといった具合でした。

 校長になってから2校(小田小と赤来中:計9年間)は、自ら望んでホームページを担当しました。毎日、写真を20枚〜30枚掲載しコメントを付してアップします。校長室にこもっていたら写真は撮れません。記事も書けません。

 毎日、時間を見つけてはカメラを抱えて校長室を飛び出していました。ときには、自分で自分の首を絞めているような感覚もありまし。が、その分、子ども達とのふれあいも多く、また、素晴らしい場面、感動的な場面にも、数多く遭遇することも出来ました。校長室に居座っていたら、まず出合わなかっただろう出来事も目撃しました。

 子ども達や教職員が頑張っている様子をカメラが捉え、ホームページにアップしたときの喜びは、管理職冥利? に尽きると言っても過言ではありません。

 小田小では、一学年「国語」の授業を担当していました。赤来中では、指導が難しい発達障害(アスペルガー症候群)の生徒3名の授業も請け負っていました。特に荒れていた時期、校長室へ入り浸りを許していました。

 ということで、その頃は毎日毎日、校長室は戦場のような状態でした。退庁時刻は6時前後でしたが、家庭への仕事の持ち帰りは当たり前でした。

 段取り力、まさにこれに尽きます。予定表には、いつもいつも「やるべきこと」を書いた「付箋」がぺたぺた貼ってあります。日々、その順位を入れ替えながら仕事を片づけていました。

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困ったら
〜要約した内容〜


 困ったら、自分宛にメールを送ってみよう。

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【コメント】

 グッドアイデアですね。本当に困ったときは、蛸壺に落ち込んだようなものです。いったんその課題(悩み)を放りだし、相談を受けたというスタンスに転換するやり方は、一つの突破口となりますね。

 私の場合は、悩みや難題を抱えたら、(在職中も今も)日課のランニング中に考えることにしています。不思議なものです、ゼイゼイ喘ぎながら走っている最中、ふと打開策が発見出来るのです。

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差別化
〜要約した内容〜


 他社に出来ないこと(差別化)こそが、成否を分けます。

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【コメント】

 飯南高校魅力化アップの会議の時に、初めて「差別化」という単語を聞きました。聞いたた当初、イメージとしてはよくありませんでした。帰宅して調べてみて、企業では重要な要素の一つと知りました。

 「世界に一つの花」の歌詞ではありませんが、「ナンバーワンにならなくてもいい、オンリーワンになればいい。」という精神に通じるものがあります。この世の中は、いや、いつの世の中も「競争社会」です。そこで生き残っていくためには、「差別化」こそがキーワードの一つに違いありません。

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謝り方
〜要約した内容〜


 人には、ミスは付き物です。ミスしたときは「謝り方」が大事です。

1) 言い訳をしない。
2) スピード(すぐに謝る)。
3) クレームへの対処 ⇒マイナスをプラスに! 改善のチャンス到来です。

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【コメント】

 言い訳をしたくなります。自分が可愛いですから、プライドがありますから。これまで私も、数限りなく言い訳をしてきたと思います。 ……確かに立場を変えれば、言い訳を聞かされるときは気分を害します。しかし、教員時代は子ども達の「言い訳」をまずは聞くスタンスが大事でした。

 (3)は、上記「問題解決の心得」と同じです。ピンチはチャンス。「要約学習」の授業も、そうやって進化し続けています。基本的にはクレームこそが、自己点検・自己反省、成長へのチャンスです。そういう心がけを忘れないようにしたいと思います。

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上手な司会者
〜要約した内容〜


 上手な司会者は、自分の意見を言いません。みんなの意見を引き出し、まとめます。拡散と収束こそ、司会者の役目です。

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【コメント】

 テレビを観ていると、上手な司会者と下手な司会者とあります。ここに指摘されたように、いい司会者は例外なく「引き出し方」が上手です。よくない司会者はしゃべりすぎです。気を付けないといけません。

 今でもときどき(町教育委員会関係の会議で)、司会の役割を演じることがあります。「拡散と収束こそ司会者の役目」という言葉を今一度、胸に留めて会議に臨もうと反省させられました。

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