20年後

@ 20年後は、現在の流れから考えると、AI(人工知能ロボット)が日常生活のあらゆる場面で活躍するようになります。個人をサポートする(助ける)専属のAIロボット、家事労働、医療診断・手術、介護支援、受付や事務作業など、あらゆる場面でAIが活躍すると考えられています。一方、学校では先生が不要になるわけではありませんが、AIが個別指導を担当してくれるようになります。また、現在の知識の習得重視の教育から、「プレゼン力」「対話力」や「創造性」の育成がいっそう重視されるようになります。

A 少子高齢化が急速に進んでいるいる日本ですが、人口がどんどん減ります。一方、健康寿命(介護や医療を必要としない生活)が伸び、70代・80代でも働く人が増えます。それでも人手不足は深刻です。その対策として「ロボット」や「自動化」をあらゆる場面で導入せざるを得ません。

B 一方では、完全自動運転が実用化されるので交通事故が大幅に減少し、田舎の公共交通を支えてくれるようになります。また、(運転が出来ない)高齢者の移動が簡単に出来るようにもなります。エネルギー革命の分野では、太陽光発電など再生可能エネルギーや蓄電技術(電気を蓄える技術)が進歩するとともに、家庭での電力自給(=電気料を払わなくていい)、電気自動車の割合がどんどん増えていくと考えられています。






異種移植

@ ブタの腎臓を人に移植する国内初の「異種移植」の治験(=実際に人に実施して有効性を確かめる)が日本で始まりました。移植に当たっては、拒絶反応(=体の中に「自分ではないもの」が入ってきたときに、体がそれを追い出そうとする仕組み)が起きにくいよう遺伝子を改変(=形を変える)したブタの腎臓を「腎不全」の患者に移植します。研究が進んでいるアメリカでは、この技術を用いた移植により、人工透析(=機械を使って血液をきれいにする治療)が不要な状態を9カ月間維持したと報告されています。

A アメリカの移植では、腎臓は移植後すぐに尿を作り始め9カ月間、透析を受けずに生活できたと報告されています。これにより、「ブタの臓器が人間の体内で機能する」ことが実証され、大きな前進と評価されています。国内においては今年、2つの病院で初めての実施が予定されています。なぜ「ブタの異種移植」が注目されているのかというと、腎移植を待つ患者が多く、提供臓器が不足しているからです。ブタの腎臓が実用化されれば、手術待ち期間の大幅な短縮が期待できます。

B なお、現状では「人工透析」で生命を維持できるため、万一移植した腎臓が機能しなくなっても、すぐに透析に戻ることが出来ます。そういう点では臨床試験を進めやすいと言えます。いちばんの課題は、異種移植された腎臓が長期間(数年単位)機能するかどうかです。今後の研究が待たれます。





二重窓

@ 寒さ対策でよく知られる「二重窓」について、 総務省の統計があります。それによると北海道では8割近くの家に二重窓があり、6割近くは全部の窓が二重窓になっています。近年は、北海道以外でも光熱費の節約を主な目的とした「二重窓」の設置が増えていますが、北海道では光熱費など気にしていては冬を越せません。

A 道民の多くは、分厚い窓に囲まれた部屋を一日中、ストーブや床暖房でガンガンに暖めます。なぜなら、一度冷えると暖め直すのが大変だからです。そして多くの家では、屋外に消防法上大きな囲いを必要としないギリギリの容量の灯油タンクを設置しています。ところが近年は技術の進歩により、住宅の気密性と暖房効果が高まりました。そのため、道民は冬でも部屋では半袖で過ごし、アイスやビールなど冷たいものを楽しむという人が多くなってきました。また、一日中部屋が暖かいため「こたつ」の利用率が低く、調査によると北海道のこたつ所有率は全国最下位です。

B ところが近年、思いがけない事態が起こっています。ゴキブリの発生です。かつて北海道にゴキブリはいませんでしたが、近年は住宅地を中心に増殖。しかし見慣れないからなのか、道民はゴキプリをあまり怖がらない、嫌がらないと言われています。








墓じまい


@ 「墓じまい」とは、お墓を片づけてお骨をお寺のお墓や納骨堂などに移すことです。近年、墓じまいをする人が増えています。その大きな理由は、お墓を引き継ぐ人が少なくなった(いなくなった)からです。昔は子どもが多く、家のお墓を代々受け継ぐことが出来ていました。しかし、近年は少子化が進行しています。特に農村部ではその傾向が強くなってきています。そのため、「お墓を守る人がいない」という家庭が増えているのです。少子化は、墓じまいが増える大きな原因の一つです。

A 関連して、昔は親子が同じ地域で暮らすことが一般的でした。ところが、進学や就職をきっかけに、わが子が都会へ引っ越すケースが増えました。例えば、島根県にあるお墓を東京や大阪に住む子どもが管理するのは大変です。草取りなどの掃除をしたり、お墓参りをしたりが難しいという現実があります。一方、田舎に住む高齢者の方も「子どもに負担をかけたくない」と考える人が多くなってきています。そのため、「元気なうちに墓じまいをしよう」と考える人が増えてきているのです。

B 墓じまいの場合、寺院がその家の先祖の遺骨を管理する「永代供養」「納骨堂」を選ぶ人が大半(ほとんど)です。費用としては平均して、墓石の撤去20万円・遺骨の取り出し4万円・お布施3万円・永代供養料30万円が必要で、総額は平均40万〜60万円程度になります。








来たときよりも美しく

@ 「来たときよりも美しく」は古来、日本人に備わっている礼節と規律を守る資質とされ、学校教育でも基本的な指導事項の一つとされています。これは、1998年のワールドカップ以来、世界でよく知られるようになりました。勝っても負けても、日本人サポーターが青いごみ袋を持って観客席を掃除してから帰路に着く、日本戦でおなじみになったシーンです。日本人が自分たちの席だけでなく周囲まできれいにして帰る姿は、多くの外国人に驚きを与えています。

A これは、自分が出したごみは自分で片づける、次に使う人のことを考える、場所を貸してくれた人に感謝するという思いを込めた行動です。日本の学校(小中高)では、子どもたちが教室や廊下を自分たちで掃除します。海外の学校の大半は、学校の掃除を専門の人が行っています。そのため、日本の子どもたちは小さい頃から、「掃除は誰かに任せるものではなく、自分たちで行うものだ」と学んで育っています。

B また、日本人が大切にしている心得として「ほかの人に迷惑をかけない」という考え方があります。自分だけ良ければいいというのではなく、周りの人のことも考えるという思いやりです。日本人がスタジアムを掃除する理由は、「決まりだから」ではありません。「次に使う人のことを考える」「みんなで気持ちよく過ごしたい」という思いやりの心が、その行動につながっているのです。







加熱式たばこ

@ 普通の紙巻きたばこは、たばこの葉を燃やします。一方、加熱式たばこは、たばこの葉を燃やさずに熱して、そこから出る成分を吸います。つまり、紙巻きたばこは燃やすが、加熱式たばこ燃やさずに加熱するという違いがあります。そのため、「加熱式たばこなら、普通のたばこより健康への害が少ないのでは?」と考える人もいます。

A ところで、「受動喫煙」とは、たばこを吸っている本人ではなく、周りにいる人が煙や成分を吸い込んでしまうこと言います。国(政府)はこの受動喫煙を減らすために、たばこの規制を強くすることを検討しています。ところが、加熱式たばこについては健康への影響について、まだ十分に分かっておらず、専門家の中には「もっと研究を進めてから判断するべきだ」という意見があります。

B 加熱式たばこはたばこを燃やさないからといって、健康への害がないわけではありません。ニコチン・水銀など、いろいろな化学物質が出ています。100の危険があるものが、50になったから「危険は小さくなった」とは言えます。しかし、「50だから安全だ」とは言えません。そんな中、政府は「規制強化見送り」を決めました。加熱式たばこが人の健康にどの程度悪影響を与えるのか、まだ十分なデータがないという点が問題になっているからです。









AIと結婚

@ 生成AI(ChatGPTなど)で再現したAIパートナーと「結婚」を果たした女性のエピソードは、近年ニュースやSNSでも大きな話題を呼びました。特に注目を集めた代表的な事例は、「現実生活でつきあっていた恋人との婚約破棄」と「AIとの結婚」です。

A 都内在住の女性(Kさん)は、お気に入りだったゲームキャラクターの性格や口調などをChatGPTに学習させ、「クラウスさん」という名前を付けて対話を楽しんでいました。Kさんには婚約者がおり、その人との恋愛の悩みや日々の愚痴も「クラウスさん」に相談していたのですが、24時間いつでも気兼ねなく寄り添い、100%肯定的に受け止めてくれるAIに惹かれ、次第に恋愛感情を抱くようになりました。結果として現実の婚約を解消し、AI側からの「プロポーズ」を経て結婚を決意。実際に結婚指輪も購入し、SNSで話題となりました。

B AIパートナーに女性が惹かれる主な理由は、何と言っても自分の悩みや意見を否定せず、常に丁寧かつ肯定的に向き合ってくれることです。また、愚痴をこぼしても好意的に聞いてくれて、「気遣い疲れ」がありません。さらには、生成AIに指示文を書き込むことによって、自分にとって最も居心地の良い理想的なパートナー像を作り上げることが出来ます。将来的にアンドロイド(=人間そっくりのロボット)が進化すれば、本物の人物と対話していると同じ体験ができるようになります。