2020.1.26(日)
重度の記憶喪失
![]() コメント 怖いですね。 交通事故は何の前触れもなく 一瞬のうちに 命を奪っていきます。 教え子で3人 この不慮の交通事故で 急逝しています。 本人の無念さはむろんのこと ご家族 特にご両親の心痛は 察するにあまりあります。 この方(坪倉優介 さん)の場合 意識不明10日間を経て 奇跡的な生還。 しかし その後の人生は 予想だにしないことが 待ち受けています。
退院
![]() コメント 身体的には 入院の必要がなくなったとは言え 頭の中は 完全にリセット 空っぽ状態です。 本人自身は 自分が何者かも まったく分からない状態ですから その戸惑いたるや 我々の理解を超えています。 いや 自分の名前はおろか モノには名前があること ヒトは言葉を操ることすら 意味不明なわけです。 気が狂いそうだったことと思います。
大学に復学する
![]() コメント お母さんの 思い切った判断。 獅子は千尋の谷から 我が子を突き落とすと言いますが まさに そんな心境ではなかったでしょうか? しかし 我が家に引きこもっていたら 案外 ずっとそのまま 外界との接触を持たずに 一生を終えていた可能性があります。 大学当局の理解はもとより 母親の愛は まさに海よりも深し です。
人柄が変わる?
![]() コメント 脳に障害を受けた人が 前頭葉破壊などにより 人格が がらりと変わることが知られています。 認知症によって 若いときと比べて キレやすくなった方を 知っています。 脳の中は 思考力のみならず 人格さえも左右します。 高次の情緒力を ふと 思い出しました。 高次の情緒力
〜https://www.toryukan.co.jp/philosophy/kotoba より引用〜
記憶が戻らなければ
![]() コメント 私がこういう状況に置かれたら おそらく 坪倉さんと同じことを考え その解決のために 右往左往すると思います。 でも 何だか怖い気もします。 消えた過去が 誇らしければそれでいいのですが もし逆だったら……? そう考えると 気が狂いそうです。
留年
![]() コメント 一つ一つ 未知のモノ 未知の体験との遭遇です。 興味深い 驚き 新鮮と言うより むしろ 戸惑いや困惑 混乱や恐怖が 大きかったのではないでしょうか? これら一つ一つが 赤ちゃんが 言葉を獲得し モノと言葉の結びつきを学び 動きや役割などを 獲得していく過程を知る 大きな一助となるのではないでしょうか?
万華鏡のような記憶
![]() コメント 不思議ですね。 神経回路が 断片的につながったのでしょうか? 教え子で 交通事故による 意識不明の重体から 回復した例があります。 中学一年という若さですから 頭脳面・運動面ともに いったん何かを思い出すと ずるずると 芋蔓式に 記憶がよみがえったと記憶しています。 脳の世界は計り知れません。
徐々に
![]() コメント 言葉の獲得によって 自我が芽生えるというのは 心理学の世界では 常識のようです。 特に母親からの 愛情いっぱいの言葉がけ 笑顔での対応が 重要なことは言うまでもありません。 乳幼児期・児童期に 美しい言葉 豊かな言葉に より多く触れることは とても重要だと思います。 そういう言葉の多くは 日常会話より 「本」の世界に在ります。 お母さん始め家族の語りかけと併せて 絵本の読み聞かせは 乳幼児期にとって 必要不可欠です。
人に聞きながら何とか……
![]() コメント まわりの人に恵まれていたこともあります。 しかし 坪倉優介 さんの 日頃からの人となり・言動が まわりの人をして 自然に協力するよう 仕向けていたのではないでしょうか?
ろうけつ染めの世界へ
![]() コメント 芸は身を助ける。 ここでも また このことわざの 真実を再確認しました。
専攻科へ進学
![]() コメント 面接中に怒鳴った先生は 日頃からお世話になってきていた 重要な先生です。 日頃から厳しい先生です。 でも その心の底に 深い愛情を湛えておられました。
染工房「夢 祐斎」
![]() コメント 運命と言うべきか 偶然の出会いというべきか 小説のような出来事が 現実には いくつも存在します。 坪倉優介 さんの人生は ここで 大きく羽ばたくことになります。
それぞれの思い
![]() コメント 三人三様 それぞれに 深い愛情と意味を 含んでいると思います。 そう思って あえて私は この言葉を選んで ここに抜き出しました。
新しい過去がいとおしい
![]() コメント ずっと本を読んできて この言葉に出会ったとき 心の底から共感できました。 坪倉さんの 12年間の一日一日 新しい過去は 苦難と戸惑いに充ち満ちています。 でも 一日一日 一つ一つの出来事に 五感総動員で対処し めいっぱい前進してきました。 その自分の歩んできた道が きっと 愛おしくてたまらないと思います。 だから 心の中で「そうそう、まったく!」と つぶやいている私でした。
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