ザビエルの時代、西洋人には「日本人は侮れない存在」と写ったようです。が、それ以降、特に明治以降、日本人の「民度」のレベルはどうなっているのでしょうか?
文明開化を経て、日清・日露戦争に打って出るまでに強国化(?)した近代日本。そして、無謀にも大国アメリカを相手に、日中戦争⇒太平洋戦争へと突き進みました。結果、完膚無きまでたたきのめされ、敗戦に至った近代日本の最終章、……。
しかしながら、驚異的な戦後復興を遂げ、東アジアの奇跡とまで言わしめた、日本の恐るべき経済発展。8年前、中国に抜かれたとはいえ、世界経済大国ランキングで堂々第3位です。資源の乏しい島国小国;日本、私から見たら「世界の奇跡」でさえあります。
経済大国ランキング 2018年 GDP
第1位 アメリカ:約20兆米ドル
第2位 中国 :約12兆米ドル
第3位 日本 :約4.8兆米ドル
第4位 ドイツ :約3.7兆米ドル
第5位 イギリス :約2.6兆米ドル
第6位 インド :約9.5兆米ドル
第7位 フランス :2.5兆米ドル
第8位 ブラジル :2.5兆米ドル
第9位 イタリア :1.9兆米国ドル
第10位 カナダ :1.5兆米ドル

以上、https://venture-finance.jp/archives/ より引用
ただ経済状況がよいだけではありません。海外旅行をして、いつも強く感じるのは「治安の良さ」です。安堵感です。加えて、四季が織りなす美しい、住みやすい環境です。

この日本の奇跡は、いったい何処から来るのでしょうか?
上に紹介した著書の中では、ザビエルをもっとも驚嘆させた言葉を紹介しています。
それは「大部分の日本人が、読み書きができる」ことだったそうです。識字率は「少なくとも自国のスペインの民よりは高そうだし、今まで接してきたインド人、中国人よりも、一般日本国民は読み書きができる」と驚いたそうです。
私は、ここに注目しました。
日本の文字は、「ひらがな」「カタカナ」「漢字」。とりわけ「漢字」こそ、日本人の識字率を高め、教養を高め、日本人の気風を醸成してきた、一番の功労者ではないかと考えています。
日本の表記から「漢字」が無くなったら、……。そう考えるだけでぞっとします。抽象的な思考、複雑な思考は、漢字(漢語)抜きには考えられません。
また、漢字をマスターする過程で、いかに「脳力」を磨き、「こころ」を鍛え上げているのかと思います。
以下は、以前「日本語の特色」を特集したときに記載した内容です。