(^^;) とうとうこの企画、一年間、ぶじ続けることができました。
贈る言葉
受験勉強に励む
中学三年生へ
〜第2弾〜
15.12.28(日)

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前回(15.12.21)のコメントの部屋で、「勉強合宿」の終了式の時、生徒達に話したことを掲載しました。今回は、開始式の時に話した原稿も残っていますので、これを掲載させていただきます。
1.はじめに
改めまして、皆さん「明けましておめでとうございます」。
冬休みが始まって9日が経ちました。皆さんにはどんな毎日だったでしょうか? 受験生として満足のいく毎日だったでしょうか?
正月が終わり、いよいよ受験に向かってラストスパートをかける時がやってきました。「正月を吹っ飛ばせ!」、そういう意味を込めて、この「勉強合宿」を企画しました。
希望をとったところ、あえてつらい中に飛び込んできてくれた皆さんに、まずは心から敬意を表します。よくぞ申し込んでくれました。皆さんの今の前向きな気持ちに応えるべく、先生たちも頑張ります。いよいよ今から、正月ぼけを吹っ飛ばす大事な3日間が始まります。
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2.努力することで一番を目指そう!
ところで、島根県内の中学生の中で成績が一番になることは、これは大多数の人にとっては、挑戦する意欲も湧かない目標です。
100m競走などと同じで、テストの成績は、持って生まれた素質に左右されます。これはどうしようもない事実です。同じ授業を受け、同じ努力をしても成績に差が出るのは、これはどうしようもありません。神様のいたずらとしか言いようがありません。
でも、その気になれば、赤来中学校3年生の中で一番になれることがあるのです。場合によっては、島根県内で一番になれる可能性だってあります。それは、テストの順位で一番になることではありません。
では、何で一番になるのか? それは、「努力することでbP」になることです。一所懸命に勉強に打ち込むこと、集中して根気強く、机にしがみついて勉強すること、このことで一番になることは、皆さんが本気になれば、きょう今からだって不可能ではありません。
皆さんには、ぜひ、まずは「努力することで一番」を目指して欲しいと思います。この合宿はチャンスです。島根県内で、上位を独占しましょう!
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3.自分の無限の可能性を信じて、腐らずひたむきに!
人はだれでも、自分の力を決めてかかっているところがあります。
「火事場のばか力」という言葉を知っていますか? これは本当です。
私が阿須那中学校に勤めている時、住んでいた住宅が火事になりました。学校に電話があって慌てて帰りました。5軒長屋でしたが、到着した時はだれも来ていませんでした。
部屋に駆け込んで、一番先に持ち出したものは何だと思いますか? 実はルービックキューブ(=若干の説明)でした。「気が動転する」とはこのことです。引き返して次に持ち出したのは、ステレオ(=若干の説明)です。一人で持ち出しました。その直後、大勢の人たちが駆けつけて下さって、一気に大事な物を運び出しました。
ところで、ステレオですが、後に自分一人で持ち運ぼうとしましたが、絶対ムリでした。どう考えても、魔法にかかったとしか言いようがありません。
駅伝もそうでした。自分のコースを事前に何回か試走しましたが、500mを1分50秒が精一杯で、これが限界と思い、500m刻みに目標タイムを設定しました。ところが、本番、出だしの500mのラップが目標を12秒も上回る1分38秒。とうとう、ほとんどこのペースで4.6Kmを最後まで突っ走りました。
限界の向こうに、更に自分の「伸びしろ」があったんです。自分はこの程度と決めてかかったら、成績は頭打ちします。
目標は高く、しかし小刻みに! ……スポーツもそうですが、成績は徐々に上がるケースはありません。コツコツとひたむきに頑張って、すぐに成績の伸びは見えてこなくても腐らずにがんばり続けて、・・・すると、ある日突然、ポンッと成績が上がるんです。
まずは、とりあえずめざすは、「努力bP」です! その積み重ねの向こうに成績の飛躍的な伸びが待っています。
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4.おわりに
最後に諸注意を言います。
@ この教室をメイン教室とします。この教室は、静寂の部屋です。私語は一切いけません。
A 途中入れ替わり立ち替わり先生たちが来られます。質問したい時には積極的にしてください。ただし、教えてもらうのに時間がかかりそうな時には、別室に移動してそこで個別指導を受けて下さい。
B 友達に教えたり、友達から教わったりすることは、お互いの勉強になります。その時にも、別室で行って下さい。どうしても2人〜4人で協力学習したい人も別室で行って下さい。でも、できるだけ自学自習を頑張って下さい。
C きょうは10時間30分、あしたは11時間、勉強時間を設けてあります。もちろん、ぶっ続けなんてムリです。休憩は、各自自分で決めて取ってください。目安としては、50分やったら10分休憩ぐらいです。飲食は、下の自動販売機が並んでいるところにある、談話室でのみ許可します。
D 最終日には、受験当日の日程通りに昨年度の「公立高校入試問題」に挑戦します。テストとテストの間の休憩時間に自己採点します。
では、この三瓶の受験合宿が一生の思い出に残るほどに、勉強にベストを尽くす3日間にしましょう。「自分もここまで頑張れるんだ」という自信を付ける3日間にしましょう。
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事後の独り言です
自分であえて申し込んだ生徒達、
さぞかし全員が無我夢中で頑張ってくれるかと思いきや、
平成8年度も平成9年度も、
男子の方で若干名、
自分で自分がコントロールできない生徒がいました。
まず、黙ってじっと机に向かうことができない。
出たり入ったり落ち着きがない。
休憩に出ていったきり、30分経っても戻ってこない、・・・。
でも、他に迷惑をかけない限り、
ガマンして見守りました。
本人自身が苦しんでいるんですから、・・・。
不思議なものですね、
まわりの大多数の同級生が
一心不乱に勉強に打ち込んでいる。
その雰囲気、集団のパワーが
彼をして机に向かわせる力を持っているのです。
例外なく、
一日目の夜から机に落ち着いて向かうようになります。
この体験が自分の自信になります。
ただ、自宅に帰って自分一人になったら、
また元通りだったかも知れません。
これまでの長い長い積み上げがあるから、
そこは大きな壁です。
自分が変わるということは、
思うだけではなかなか実現しません。
格闘が待っています。
それを苦しみあがきながら乗りこえなくてはいけません。
「道徳教育」と一緒です。
ちなみに、
平成9年度の生徒達(=大多数が飯南高校へ進学)は、
大学入試を控えた12月28日〜1月5日(=9日間)、
センター試験に挑戦する13人が、
自主的に、
公民館を貸しきりで、
毎日8:30〜18:00、
自分たちだけで「勉強会」(=自学自習)を企画・実行しました。
最後の2日間は、
過年度のセンター試験に全員で挑戦というメニューも組まれていました。
3年前の「勉強合宿」がよかった証拠かな、と思います。
愚息もその中の一人でした。
涙が出るほど嬉しかったです。
さらにちなみに、
今年度、赤来中学校では、
学校を会場に、卒業生(=大学生)を講師に招き、
生徒達の自学自習の支援者として関わってもらう。
この冬休み中、
そういう企画を実践しておられます。
なるほど、これもグッドアイデアだなと感心しているところです。
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