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大繁盛だった『塩ヶ口温泉』
片山家ではこの炭酸泉を利用し、明治十六年に湯治場を開きました。近郷の人々をはじめ備後国の方からも沢山の湯治客が訪れ、年中賑わうようになりました。特に土用丑の日には万病に効くとのことで、連日たくさんの湯治客がありました。そして明治二十一年には、泉源近くに、当時としては珍しい二階建ての入湯場ができました。
築庭や池を造って客を迎え、連日芸者による弦歌も聞こえて、大変な繁盛ぶりだったのだそうです。
そして月日は流れ、現在、頓原天然炭酸温泉がこの素晴らしい炭酸泉を引き継いでおります。
明治十四年、ドイツで開かれた萬国博覧会にこの水を出品したところ、
「世界希有の銀泉なり」と賞賛され、褒賞を受賞しました。また、明治二十三年に東京で開かれた第三回 内国勧業博覧会では、有効賞を受賞しました。
明治20年頃、片山氏は『琴月堂』(きんげつどう)という会社を設立し、この炭酸水を瓶詰めにして『琴引泉』(ことびきすい)という名前で商品化し、大阪方面に出荷していました。
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